拡張現実を用いた高効率音響パワー / 音響インテンシティ測定

25. 5月 2022

HEAD acoustics はこの度、受賞実績を誇る HoloMetrix 社の拡張現実ソリューションでラインアップを広げました。

ArtemiS SUITE の音響インテンシティモジュール ASM 30 を用いると ISO 9614 準拠の音響インテンシティ / 音響パワー測定ができ、音響インテンシティのマッピングによる音源探査を素早く行うことができます。このソフトウエアにはアシスト機能があり、不慣れなユーザーにもステップごとにガイドしてくれます。標準規格が測定対象物の周囲に測定グリッドの配置を要件とする場合は実際の物理的なテストセットアップが高額となり測定自体も時間がかかる煩雑なものとなりますが、こちらのツールはそうした手間を省くことができ結果を素早く出したいトラブルシューティングに最適です。

拡張現実 (AR) により物理的な測定グリッドが不要となります。

HoloMetrix のソリューションは  AR グラスの画面上にバーチャル測定グリッドを投影し 実際のテスト対象物に測定グリッドと方向が一致した測定プローブを重ねます。さらに、測定した表面の音響パワーに色を重ねることにより音響測定が直効率的かつ効率的なものとなります。 標準規格に適合した測定位置が自動で AR グラス上に可視化され、時間のかかるマニュアルによる位置決め作業 が不要となります。 HoloMetrix とともに HEAD acoustics は ArtemiS SUITE ソフトウエアへのインターフェイスを開発しました。 ArtemiS SUITE と組み合わせることにより 拡張現実はセットアップにかかる手間を大幅に削減し、シナジー効果創出します。ユーザーは先ず ArtemiS SUITE 上でテストセットアップをコンフィグレーションし、次にこれをワンクリックで AR グラスに転送します。

受賞実績を誇る革新性

Frankfurt に拠を構える革新スタートアップ企業  HoloMetrix GmbH は実際の測定環境における 3 次元のバーチャル測定グリッドを投影する拡張現実ベースの音響測定用のソフトウエアプラットフォームを開発しました。 こちらは、2022年5月24日ベルリンにて開催されたドイツデザインカウンシル主催の "Excellence in Business to Business" コンペティションの "Machines & Engineering" 部門にて German Innovation 金賞に輝き、 HoloMetrix 社長 Alexander Pfaff とHEAD acoustics の Sound, Vibration and Perception 部門社長 Dr.-Ing. Aulis Telle が受賞しました。この賞は斬新な技術、プロセス、サービスで高い評価を受けた企業に送られるものです。

ArtemiS SUITE の音響インテンシティモジュールの特徴

• ISO 9614 準拠の音響インテンシティ / 音響パワー測定測定
• 音響インテンシティマッピングによる素早い音源探査とトラブルシューティング
• 測定プロセスのガイダンス機能
• 音響映像フィードバックによる自動品質チェック
• ワークフローコンセプト: 個々のコンフィグレーションと測定ステップの保存とリピート
• 測定グリッド等、3D モデル生成によるテストのシンプルな設定と実行操作
• 3D モデルに重ね表示される音響インテンシティマッピング
• レポート機能: 標準規格に基づく、または独自にカスタマイズした結果、図形、グラフのサマリー
• テンプレート機能: 内容豊富なレポートも簡単に作成
• モジュール設計により音響パワーに付随するさらなる分析
• データ収集の為の様々なフロントエンド
• バッテリー内蔵のポータブル測定システムによる測定 (SQuadriga III 、SQobold）

HoloMetrix AR ソリューションとの組合わせによりさらなる性能を発揮

• サブフレームやワイヤによる物理的な測定グリッドや測定位置のマニュアル測定の必要がない為、セットアップの手間が著しく軽減。
• AR グラス上に表示され実際のテストセットアップに重ね表示されるバーチャル測定グリッドに従い測定プローブを配置 。
• 測定プロシージャー全体に亘るユーザーガイダンス、測定進捗の可視化と測定結果の重ね表示。 (音響インテンシティのマッピング表示、測定値表等等)
• HEAD acoustics の ArtemiS SUITE ソフトウエアとのインターフェイスにより ArtemiS SUITE の音響インテンシティモジュールの慣れ親しんだ機能にアクセス可能た為シナジー効果を発揮。
• 音場に影響する構造がない為より高精度の測定を実現。